フルマラソンを走るには、2000〜2500kcalのエネルギーを消費すると言われています。一方でヒトは約1600kcalのエネルギーを貯蔵できるとされています。そのため、補給無しでフルマラソンを完走するには無理があります。
自分が持っているパフォーマンスを発揮するには適切な補給が必要です。いくら良質なトレーニングを行っても、本番でのエネルギー消費量、貯蔵量や適切な補給を考えなければ宝の持ち腐れになってしまいます。
Mo Harunah(モー ハルナ) PB:Full 2:53:59 (2022.3 東京マラソン2021) Half 1:27:00(2018.11) 2021年1月、2022年1月、2年連続50代サブスリー達成。
消費カロリーの計算方法
ランナーの体重や走行時間によってエネルギー消費量は異なるため、個別の計算が必要です。METs(代謝当量)は運動の強度を示す指標であり、これを利用してエネルギー消費量を推定することができます。
独立行政法人国立健康・栄養研究所は、さまざまな活動のMETs値を公開しています。これらの値を基に、ランナーの体重や走行時間を考慮してエネルギー消費量を計算することが可能です。
具体的な計算方法や使用するMETs値は、研究所の公開データや関連する専門書籍を参考にすることをおすすめします。個別の条件に基づいた正確なエネルギー消費量の推定には、個別の評価や専門家の助言を受けることが重要です。
1時間あたりのカロリー消費量計算式=1.05xMETsx体重kgです。
上の表をもとに、体重60kgの人がフルマラソンを3時間で走る場合、METsは12.8※になります。
※時速14.5km/h(サブスリーペース)=12.8METs
エネルギー消費の計算は
1.05x12.8METsx60kgx3時間=2419.2kcal になります。
1kmあたりの消費量は2419.2÷42.195=57.33kcal/km となります。
※自分の場合1.05x12.8METsx体重57kg=766kcalx3時間=2298kcal
1kmあたりのカロリー消費は2298÷42.195= 54.46kcal/km
こちらのサイトで計算出来ます https://keisan.casio.jp/exec/system/1536633800
ざっくり計算ですが1kmあたりのカロリー消費量は自分の体重kcalとすれば覚えやすいです。
人間が貯蔵出来るエネルギーは1600kcalだから800kcal分を補えばいいのか?
というわけではなく、エネルギーは糖質と脂質が使われます。
その比率は運動強度によって変化します。
立命館大学スポーツ健康科学部によると低強度だと5:5、高強度だと糖質9:脂肪1とのことです。
脂肪1gは9kcalなので、仮に体内にある脂肪が6kg(体重60kgx体脂肪10%)あったとしたら
54,000kcal となり、マラソンにおいて脂質は十分な量となります。
ここで問題なのが糖質の枯渇です。
体重60kgランナーがフルマラソン3時間で走った消費カロリーシミュレーション
下表は距離とカロリー消費推移の表です。
個人差はありますが、マラソンペースで 糖質:脂質=8:2 にしています。
距離(km) | 総カロリー消費(57.33kcal/km) | 糖質消費(46kcal/km) | 糖質残(Max1,600kcal) |
0 | 0 | 0 | 1,600 |
5 | 287 | 230 | 1,370 |
10 | 573 | 460 | 1,140 |
15 | 860 | 690 | 910 |
20 | 1,147 | 920 | 680 |
25 | 1,433 | 1,150 | 450 |
30 | 1,720 | 1,380 | 220 |
35 | 2,007 | 1,610 | -10 |
40 | 2,293 | 1,840 | -240 |
42 | 2,408 | 1,932 | -332 |
これで計算すると、ちょうど30kmを超えたあたりから糖質が枯渇します。
これがいわゆる【30kmの壁】なのではないでしょうか。
なので、足りない332kcalをエネルギー補給で補わなくてはなりません。
ちなみに脂質は糖質がないと燃焼できないので、結局糖質が必要となります。
おススメのエナジージェル
モルテン GEL100
「ハイドロゲル」という新技術により、人間の炭水化物吸収能力の限界を超えた濃度の炭水化物を吸収させることがことが可能となったエナジージェル。
キプチョゲをはじめ世界のトップアスリートや日本のオリンピック代表選手も愛用している画期的なドリンクです。
アミノバイタルパーフェクトエネルギー
130gという多めの量でありながら、一袋で180kcalのエネルギーを摂取することができます。 さらに、アミノ酸も5000mg含まれており、エネルギーと同時に疲労対策も行うことができるのが魅力です。
アミノバイタルパーフェクトエネルギー 45g
通常サイズの1/3の容量でありながら、1/2程度のアミノ酸と1/2以上のエネルギーが配合されています。また、片手で簡単に開封して摂取できる、飲みやすい小容量のエネルギー補給ゼリーです。 さらに、開封後にゴミが出ないように工夫されているのも嬉しい特徴ですね。
チャレンジャー パワーリキッド
チャレンジャーパワーリキッド。
40gのサイズで113kcalのエネルギーを摂取することができます。塩分は0.178g、マグネシウムは40mgも含まれており、脚のけいれんにも効果があります。さらに、ゆっくりと吸収されるパラチノースが配合されており、胃腸にも優しいです。 また、グリーンアップル味にはカフェインが含まれており、集中力の持続にも効果があります。
VESPA プロ
VESPAプロは、スズメバチの栄養液を原料にしており、学会で体脂肪を燃焼させる効果があると発表されました。そのため、製品自体のエネルギーは18kcalと少なくなっています。このサプリメントは、従来の外部補給型のサプリメントとは異なり、糖質による貯蔵エネルギーを保持しながら、貯蔵脂肪エネルギーを優先的に運動のエネルギー源として利用する内部エネルギー活性型の天然アミノ酸飲料と言えます。
VESPA ハイパー
VESPAハイパーは、VESPAプロの有効成分をそのままに、水分量を減らして小型化し、持ち運びやすさを向上させた製品です。これにより、必要な栄養を効率的に摂取しながら、コンパクトなサイズで持ち運ぶことができます。
まとめ
フルマラソンの魅力は、完走までに必ずエネルギーが枯渇するという点にあります。トレーニングでスピードや持久力を向上させても、実際のレースで適切なエネルギー補給を行わなければ、最大の実力を発揮することはできません。トレーニングを積んできた努力が報われない結果になることは、非常に悔しいものです。
自分のエネルギー消費量を正確に把握することは、適切な補給方法を見つけるために重要です。エネルギー消費のシミュレーションや実践的なトレーニングで、自分に最適な補給戦略を見つけることが大切です。
レースで自分のベストパフォーマンスを発揮できることを願います!頑張りましょう!
それでは!
コメント
[…] マラソンにおけるエネルギー消費と補給についてフルマラソンを走るには2… […]
[…] サプリは1週間前あたりから、エキストラオキシドライブを摂取して呼吸持久力を整えておき、前日と当日朝はエキストラオキシアップも飲んでおきました。あと、1月のレースのときに余っていたアミノバイタルパーフェクトエネルギーも追加で摂取したので、かなりお腹が膨れてしまいました。 […]