38代続くナイキの定番モデルが待望のマイナーチェンジ。
37とは何が変わったのか?
サイズ感や重さ、耐久性など、
詳細にレビューします。
著者プロフィール Mo Harunah(モー ハルナ) PB:Full 2:53:59 (2022.3 東京マラソン2021) Half 1:27:00(2018.11) 2021年1月、2022年1月、2年連続50代サブスリー達成。
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ペガサス38とは
ナイキは1983年に全てのランナーのためのシューズとして、ペガサスを発売しました。(名前の元になった、馬の半身に鳥の翼を持つ神話上の動物のように)エアをソールの半分に使い、動き、速さと空を飛ぶ魅力をデザインに表現しました。
NIKE NEWSより
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NIKE NEWSより
現在は、デイリートレーナー向けシューズの位置づけであるペガサスシリーズ。
私もスロージョグからスピード練習まで、ほとんどこれ1足でまかなってます。
ペガサスターボやペガサストレイルなど、派生したモデルは多岐にわたります。
初代発売はなんと1983年までさかのぼります。
発売から38年続くモデル(途中お休み有)って他には無いですよね。
最新モデルはこちら↓
新しくなった点
前作、37代目は、フルモデルチェンジでしたが、
38代目である今作はマイナーチェンジということで、下図①のアッパーが変わりました。
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シュータン
シュータンはアッパーから独立して動く構造で、フォームも追加しています。
NIKE NEWSより
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今回のマイナーチェンジでは、シュータンがもっとも大きく変わった点です。
前作37は、ナイキ上位モデルで多く採用されている”薄型”であるのに対し、38は厚みのあるクッション性素材に変更されています。
個人的に歓迎する変更です。
たしかにシューレースのダイレクト感は減りますが、デイリーユースの頻度が高いユーザーには、快適性が向上するのはメリットがあると思います。
前作37では、きつく縛ると甲の当たりが強くなりすぎて、場合によっては痛みが発生するときもありましたので。
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さらに、タン中心部にウェビングベルトが追加されています。
デザイン性向上の意図もあると思いますが、紐の締め付け感を部分的に変えられるという機能的な側面もあると思います。
前作37はせっかく締め付け感を変えても、走っているうちに緩んで全体的に均一化してしまってましたが、新作38は、それがなくなりました。
つま先部分のゆとり
ナイキ エア ズーム ペガサス 38には、新しい足型を使用して、つま先部分のゆとりを増やしています。ペガサス 36以前のモデルと似た履き心地に仕上がっています。
NIKE NEWSより
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公式には”新しい足型”とありますので、ラスト(金型)を変更してるようですが、履いてみるとそれほどゆとり差は感じられませんでした。
画像でもわかるように、38の方がシューホールの幅が広くなっています。
アッパーをメッシュ素材にしたことで、伸縮性が増したからでしょうか。
中足部のウェビング システム
中足部のウェビング システムがフィットバンドと連動し、シューレースの締め方によって自分の好みのフィット感を生み出すことができます。
NIKE NEWSより
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シューホールはウェビングに変更。
1穴1本のナイロンベルトがミッドソールまで続き、フィット感と締め付け感が、よりダイレクトになっています。
サンドウィッチ構造のメッシュ素材
柔らかくて通気性のあるサンドウィッチ構造のメッシュ素材が、エリートから初心者まで全てのランナーに快適さと機能性を提供します。
NIKE NEWSより
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肌に直接あたるライナーの素材が、とても伸縮性のある素材へ変更されています。
37はメッシュ素材で、通気性はありましたが、伸縮性はそれほどではありませんでした。
ヒールカウンター
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38はくるぶし下周辺のフィット性が向上
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ヒールカウンター、履き口のクッションは肉厚感が増しました。
37は履き口のフィット感が緩かったですが、38はフィット感が向上しています。
フィット感が向上すれば、紐をきつく縛る必要もないので、痛みやケガのリスクも減るということです。
履き口のかかと部分は、アスリート(Mo Farah)からの意見を生かし、アキレス腱が当たらないよう後側に反る形状は健在。
足を入れるとき、スルッと履くことが出来るのでとても気に入っています。
アッパーメッシュ素材
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上の画像を比較すると、37のほうが太陽光が多く透過しているのでメッシュの目が大きいです。
その分通気性に優れるということ。
その点では38より、37の方が通気性は良いということですね。
ただ真夏の暑さでも蒸れ感はなかったので、気にするほどではないでしょう。
ヒールロゴ/テキスト
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かかとに入っていた文字が38は無くなってしまいました。
上位モデルには必ず入っていて、そのシリーズを印象付けるもので、個人的に気に入っていたので少々残念です。
重量
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若干の20g重量アップ。
100円玉5枚分、はたまた、単三乾電池1本分、と言ったところでしょうか。
そう考えると、結構な重量アップだと思いますが、デイリーユースと考えれば、許容範囲だと思います。
サイズ感
ほぼ変わりないです。
タンにクッションが加わったり、シューホールの配置の変更により、フィット感は変わっていますが、サイズ感に関しては変わりないです。
変わらない点
ペガサス37から大幅に変更されたミッドソール。
前足部に2倍になったズームエアユニット+リアクトフォームによる快適なクッション性はそのまま継承されることとなります。
・ナイキ エア ズーム ペガサス 37と同じ調整のミッドソールを引き続き使用しています。全面にナイキ リアクト フォームを使用することでクッション性と反発性を提供し、スムーズな体重移動を実現しています。
nike news より
・前足部のズーム エア ユニットが反発性とエネルギーリターンを提供します。
経過観察
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300km現在
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300kmでは、まだ消耗という感じはなく、「新しいシューズ」感が残っています。
500km現在
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500kmくらいでは特筆すべき劣化はないですね。
前足部の凹凸が減ってきていますが、ミッドソールまではすり減ってないです。
その辺は37と変わりないです。
しいて言うなら、ヒールカウンターのスウォッシュロゴが剥がれてきたくらいです。
走るのに影響ないので、特に気になりません。
1,000km現在
4月末に購入した38も3か月半で1000kmを超えました。
![](https://i0.wp.com/tagatamerun.com/wp-content/uploads/2021/08/img_7111.jpg?resize=480%2C641&ssl=1)
ソール減り
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1000km走ったソールの減り方が37よりは少ないです。
もちろん走り方の違いもあると思いますが。
色の違いによる耐久性の違いもあるのかもしれません。
インソール
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逆にインソールは38の方が減りが激しいです。
100kmくらいからプリントが剥がれ始めて、
特に左足の母指球は擦れにより生地が剥がれかかってます。
アッパー、ミッドソール
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アッパーの劣化はないですね。
ミッドソールも汚れてますが、ヘタレ感はないです。
ヒールのスウォッシュロゴが半分剥がれてちょび髭みたいになってます。
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1,500km現在
4月末に購入した38も半年で1500kmを超えました。
![](https://i0.wp.com/tagatamerun.com/wp-content/uploads/2021/10/img_7446.jpg?resize=480%2C638&ssl=1)
ソール減り
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ソールの減り方が明らかに37よりは少ないです。
もちろん走り方や色素材の違いもあるかもしれませんが、
ここまで変わるのは、何かしら素材は変更してそうですね。
インソール
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インソールもこれだけ差が出ました。
素材は変わっていないっぽいので、個人的な考えですが、アウトソールが硬くなったせいで
インソールへの負担が増したのかもしれません。
アッパー、ミッドソール
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アッパーの劣化もなく、ミッドソールもクッション性がヘタれた感じもありません。
エアのぷにゅぷにゅ感は増してる感じでした。
ちょび髭スウォッシュもほぼ変わらず残ってますw
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2,000km現在
気が付けば8か月半で2000kmを超えてました。
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ソール減り
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ソールの減り方が明らかに37の1,500kmより少なく、1,000kmと同じくらいですかね。
単純計算でソールの耐久性が2倍になるってすごくないですか?
インソール
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さすがに左足母指球に穴が開きそうですw
アッパー、ミッドソール
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アッパーに関しては、それほど変化はないですね。
ちょび髭スウォッシュもまだ残ってますw
これ2,500kmは確実にいけますね。
なんなら3,000kmまで?
予定通りいけば、39が2022春発売だけど、そこまで粘れるか?!w
3000km突破
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ソール減り
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左足の方が減りが早く、そろそろ穴が開きそうw
インソール
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両足穴が開きそう。
アッパー、ミッドソール
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ミッドソールのヘタリはかなりなもんです。
1500km走った37と履き比べても、クッション性、全体的な剛性感が段違いです。
アッパーはシューホールが切れそうです。
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まぁここまで履く人はそういないでしょうが、参考までに載せておきます。
37との比較
濡れた路面で浸水しやすい。
購入してすぐ、防水スプレーをかけるのですが、雨上がりの濡れた路面でも、つま先に水が染みてきやすいです。
アッパー全体ではメッシュが細かくなっていますが、つま先部分のメッシュは逆に粗くなっているので、防水スプレーをかけても、メッシュの穴から水分がしみこんでしまうようです。
37はアッパーの形状を保持するためのコーティングがつま先部分に施されていますが、38はそれがありません。つま先部分の通気性が良くなった反面、ほんの少しの水分も、すぐに内部にしみこんでしまいます。
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ソールが滑りにくい
カラーの違いもあるのでしょうが、37の時は濡れたタイルなどは本当に滑りやすかったのですが、
38はそういう不安感はなくなりました。
ラバーのカラーによって若干硬さが変わることもあるので、一概に言えませんが、もしかしたらひそかに材料を変更しているかもしれませんね。
![](https://i0.wp.com/tagatamerun.com/wp-content/uploads/2020/12/img_5098.jpg?resize=1024%2C1024&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/tagatamerun.com/wp-content/uploads/2021/05/img_6691.jpg?resize=768%2C1024&ssl=1)
紐がほどけにくい
37の紐はほんとうにほどけやすかったのですが、38になってそれがなくなりました。
紐自体すこし柔らかくなったのが良かったのでしょう。
タンに追加されたウェビングベルトは、ほどけにくさとはあまり関係なかったですね。
ひもの通し方をカスタムすれば、少し変わるかもしれません。
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くるぶし下あたりに痛み
履き口のクッションが肉厚になり、フィット感があがったのですが、37と同じように紐をきつく縛ると肉厚クッション分かえって当たりが強くなり過ぎて、くるぶし下あたりが痛くなってしまいました。
つまり、37はフィット感が足りず、紐をきつくしてましたが、38は軽く縛るだけでOKということです。
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インソールプリント
インソールのプリントが剥がれました。
37は1000km走ってもしっかり文字が残っていましたが、38は100kmくらいから剥がれていました。
プリントのノリによるものなので、まぁ、しかたないですかね。
走りには影響ないし、見えるところでもないので気になりませんが、念のため追記しておきます。
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まとめ
前作37は購入後1500km以上履き続け、そのクッション性など全体的には気に入ってましたが、不満に思う部分もありました。
今回のマイナーチェンジで、そのあたりを見事にアップデートしてくれ、さらに完成度が上がったという印象です。
ここまで完成度が高いと、次回作の39はどうなるのでしょうか?
そういう意味で、これからもナイキには目が離せませんね!
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